2013年度以前の調査・研究

平成23年度 高岡市発達障害支援ネットワーク調査研究

平成23年度 高岡市発達障害支援ネットワーク調査研究

1 調査研究の趣旨

近年、発達が気になる、あるいは明らかに発達障害が認められる子どもが増加しているとともに、障害がないと思われている子どもの中にも、潜在的に発達障害を抱えている場合がある。

発達障害は早期発見、早期支援により、円滑に社会生活を営むことができるようになる人が多いことから、十分な対策を講じることにより、少しでも多くの人が社会で円滑に活躍し、自己実現の機会を保障されることが重要である。また、これまで家庭の中で抱え込んでいた負担を軽減することができるだけでなく、地域社会としても大きな財産となると考えられる。

しかしながら、現状としては、「発達障害とは何か」ということに対する十分な理解が社会的に得られておらず、その発見が遅れたり、発見してもそのことが家族等に受け入れられず、関係者において十分な対応がされないという状況が多く見受けられる。

そこで、本調査研究では、高岡市と当センターとの共同研究により、高岡市における各関係主体が基本役割を認識し、情報の共有と相互連携によるネットワークを形成すること通じて、全ての子どもに望ましい発達を支援する体制づくりを目的とする。

 

2 研究会の設置

高岡市と当センターが共同で、「高岡市発達障害支援ネットワーク研究会」(委員長 行枝貴子心身障害児総合通園センター高岡市きずな学園長。高岡市において医療、福祉、教育などの各分野で実際に活動されている方々および、学識者によって構成)を設置し、研究会での議論により調査研究を進めている。また、研究会と併せて、先進地への現地調査を実施した。

 

3 成果物

発達障害の早期発見と十分な支援のためには、家庭のみならず、保健機関や保育所・幼稚園から学校や福祉関係機関等に情報をつなぎ、適切な対処を切れ目なく行うことや、病院等医療機関との連携が対策として重要であり、高岡市におけるそのための課題と対応についてまとめた中間報告書を市長に提出したところである(2012年1月11日)。高岡市における事例、特にネットワークづくりについての提言を取りまとめていく手法・手順等については、全国の都市自治体に参考にしていただけるよう、当財団のブックレット『発達障害支援ネットワーク構築に向けて』として別途とりまとめた。

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