都市調査研究グランプリ

第3回都市調査研究グランプリ 受賞者の声

第3回都市調査研究グランプリ 受賞者の声

最優秀賞・青山航氏(福岡市)

今回 CR-1 グランプリというすばらしい賞をいただき、誠にありがとうございました。   福岡は日本の国土の西端にあり、約 2000 年前より大陸との交流で成立した、国境に臨む“臨境”都市ですが、同じくヨーロッパなどの国境に面する都市をみると、日常生活の中にも国境を越える交通があり、今後の福岡の成長にも国境を超えて隣国や他国の強い連携が不可欠と思い、今回国際交通に焦点を当てて研究を行いました。  研究では、福岡からニューヨーク・パリへの直行航空便、空港・港湾への九州新幹線乗り入れ、韓国・釜山への高速船シャトル便など、敢えて思い切った目標を描き、次に福岡が今もつ力で目標に少しずつ近づける方法を検討しました。  実際、研究中及び直後にホノルルやアムステルダムへも定期便が就航し、国際交流する都市として一歩ずつ成長しているのではと思っております。  これから求められるものは、観光資源の創出に加えて、例えば今話題の「国際リニア・コライダー(ILC)」も含め、ビジネス基盤を創出し、国内外から来訪者、企業を増やす方策と考えています。  これからも、この臨境都市・福岡の持つ可能性や、アジアや世界の中での役割等について研究を深めたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

 

自治体実施調査研究部門優秀賞・盛岡市まちづくり研究所

この度は、CR-1グランプリ自治体実施調査研究部門優秀賞というすばらしい賞をいただき、心から感謝申し上げます。  盛岡市では、平成 20 年度から岩手県立大学に「盛岡市まちづくり研究所」を大学と共同設置し、市政課題の調査研究に取り組んでおります。  「アセットマネジメントによる公有資産保有の在り方について」では、公共施設の老朽化問題への対応策を提示するため、人口・財政・老朽施設の更新費用などの将来推計を実施した結果、現在保有している施設の全てを現状のまま維持更新していくことは極めて困難であり、施設の「長寿命化」を行っていくためには、施設の「総量縮小」が必要であることを指摘し、その実現に向けた具体的な取組み手順を示しております。  盛岡市では、政策提言を基に庁内に資産管理活用事務局を設置し、施設保有の最適化に全庁的に取り組んでおり、研究成果を生かした施策の展開に努めております。  今後も、市勢発展を目ざして緊急度又は優先度の高い市政課題に取り組んでまいりますので、皆様のご指導をよろしくお願い申し上げます。

 

<「アセットマネジメントによる公有資産保有の在り方について」研究報告書(全文)>
http://www.city.morioka.iwate.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/003/555/houkokusho-h23.pdf

 

自治体実施調査研究部門優秀賞・春日部市

日本都市センター様から嬉しいお電話をいただいたことを今でも鮮明に覚えています。このたびは、本当にありがとうございました。  今回、賞をいただいた『定住人口の増加策について』は、調査研究にとどまらず、提案した3つの事業がすべて事業化されたことに大きな意義があると感じております。  その1つに、近隣大学の学生さんが団地に住みながら取り組む地域貢献活動を通じて、団地の活性化やイメージアップを図っていく事業がありますが、これまでテレビや新聞等、多くのメディアに取り上げられ、約3億円の広告効果をあげています。また、学生さんが初めて入居してから約2年が経過しようとしていますが、今年4月以降、わずかながら入居者が増加しており、少しずつ事業の成果が現れてきているところです。  入居者の高齢化、居住者の減少といった課題に直面した大規模団地を持つ自治体は、数多くあると思います。春日部市公式ホームページに取組みの詳細が掲載されておりますので、ぜひ一度ご覧いただけましたら幸いです。  今後も、課題解決に向けた調査研究に真摯に取り組んでまいりますので、ご指導のほどよろしくお願いいたします。

 

<「定住人口増加策に関する調査研究」報告書(下記 URL より全文ダウンロードできます)>
http://www.city.kasukabe.lg.jp/seisaku/shisei/shisaku/shisei/teijuujinkou.html

 

職員自主調査研究部門優秀賞・坂居雅史氏(草津市)

私の調査研究は、男女格差の是正における国際基準と自治体政策のギャップについて明らかにし、今後の自治体政策の方向性を探るものでした。調査研究のきっかけは、自治体の男女共同参画推進の担当者として感じた憤りと諦念の原因を探り、それを文章化してできるだけ多くの人と共有してみたいとの強い思いでした。  私の場合、夜間に大学院に通いながら自主的に行った調査研究でしたが、今回の受賞をきっかけとして市長や副市長からも高い関心を寄せていただくこととなり、ニュースレターの掲載等にもつながったので、このたびの受賞はとても有意義なものとなりました。  概して自治体職員が個人的な関心ごとに対して調査研究を行うことは後ろめたいものとなりがちです。しかし、このように大きな後ろ盾となりえる伝統ある法人から御支援いただけるということは非常に励みになります。一人でも多くの方がこの CR-1 グランプリをうまく活用されることを切に願っています。

 

<「女性差別撤廃をめぐるグローバルスタンダードと国内政策との乖離―自治体は当事者ニーズにどう応えるのか―」 「龍谷大学学術機関リポジトリ」(下記 URL)にて公表中>
http://repo.lib.ryukoku.ac.jp/jspui/handle/10519/964

 

職員自主調査研究部門優秀賞・新藤良則氏(所沢市)

この度は、都市調査研究グランプリ職員自主調査研究部門優秀賞をいただき、心から感謝申し上げます。  今回、受賞した研究論文は、4年前に技術経営について学んでいた大学院での特定課題研究論文をもとに自治体職員向けに加筆したものです。都市調査研究グランプリに応募した理由としては、自分の研究論文が、自治体の専門的な研究機関においてどのように評価されるのか知りたかったためです。今回、幸運にも優秀賞を受賞できたことは、社会人として通常の業務をこなしながら苦労して行った研究だけに、私個人にとって大きな達成感と自信になりました。  少子高齢化にあって、再任用職員を対象にした分析は、今後企業も含め、知見を蓄積していかなければならない領域であると考えております。本研究が、今後の再任用を含めた公務員の人事制度の一助になれば幸いに存じます。  受賞にあたり、本研究を支えてくださった方々に深く御礼申し上げます。

 

<「再任用職員の高い就業意欲とその有効な活用―組織コミットメントの多次元的把握による  就業意欲要因の分析―」全文(PDF 形式)>

 

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