都市調査研究グランプリ

第16回都市調査研究グランプリ 受賞者の声

最優秀賞(政策基礎部門):美濃口 紀子(熊本市都市政策研究所)

 このたびは、第16回都市調査研究グランプリ最優秀賞という身に余る栄誉を賜りました。日本都市センターの皆様、並びに審査委員の先生方に謹んで御礼申し上げます。また、これまでご指導いただいた蓑茂先生をはじめ、都市政策研究所の研究員や職員、さらに資料調査にご協力いただいた関係機関や研究者の皆様等、全ての方々に心より感謝申し上げます。
 本研究「近代の熊本市における軍用地移転と戦後の渡鹿緑地」は、3ヵ年の調査・研究の集大成で、旧軍用財産の戦後の転用が本市の都市計画に果たした役割についてまとめたものです。本市では軍用地起源の二大緑地が戦後に計画されましたが、その後、熊本城公園は都市計画公園として現在まで継承され、一方の渡鹿緑地は整備されることなく、実質的に消滅しました。
 本研究では、公文書(1次資料)を用いた調査やグラフ作成による分析等を行いました。その結果、戦災復興に必要な整備用地の受け皿として渡鹿緑地が変容・消滅したからこそ、熊本城公園は守られたとの結論に至りました。さらに、他都市との比較研究では、軍都としての歴史的経緯(近世城郭、鎮台設置、戦災復興)を共有する都市を対象とし、こうした研究視点も評価いただいたものと捉えております。
 本日の栄誉を励みに、今後も調査研究を継続して都市政策に資するとともに、得られた知見を市民の皆様と広く共有してまいります。ありがとうございました。

<研究報告書>熊本都市政策vol.10(熊本市都市政策研究所年報)

※以下のURLにて論文データを公表しています(熊本市都市政策研究所ウェブサイトへのリンク)https://www.city.kumamoto.jp/kiji00361085/index.html

 

優秀賞(実務部門):西条市自治政策研究所

 この度は、第16回都市調査研究グランプリにおいて優秀賞という栄誉ある賞をいただき、誠にありがとうございます。また、本研究を進めるにあたり、調査にご協力いただきました関係者の皆様、並びに御指導・御支援を賜りました皆様に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。
 西条市では、2017年に自治体シンクタンクである「西条市自治政策研究所」を設立し、本市が直面する政策課題について、調査・分析を行い、課題解決に向けた提言等を行ってまいりました。
 現在、人口減少等を背景に、全国的に空き家の増加が深刻な社会問題となっています。愛媛県内の空き家率は全国的に見ても高く、西条市においても2008年からの15年間で空き家数が約5,000戸増加するなど、生活環境の悪化や防災面でのリスクが高まっており、その対策は待ったなしの状況です。
 本研究では、こうした現状や課題を分析するとともに、先進自治体の事例調査を行いました。その上で、住まいを取り巻くライフサイクルの各段階での解決策を整理し、「西条市版空き家対策ハンドブック」の作成や「オンラインでの空き家通報制度」の構築、「管理不全空家等の固定資産税住宅特例解除」の実施など、西条市に効果的な空き家対策の12の具体的施策を提言いたしました。
 本提言が、市民の安全・安心な暮らしを守り、持続可能なまちづくりに貢献するとともに、同様の課題を抱える全国の自治体の皆様にとって解決の一助となれば幸いです。

<研究報告書>西条市に効果的な空き家対策に向けた具体的施策の提言

※以下のURLにて研究報告書を公表しています(西条市ウェブサイトへのリンク)https://www.city.saijo.ehime.jp/site/saijo-jichiken/results-of-activities-jichiken.html2024年度実績)

 

優秀賞(政策応用部門):橋爪 孝介(市政研究センター(宇都宮市))                       

 この度は、第16回都市調査研究グランプリにおいて、優秀賞という栄えある賞を賜りまして、誠にありがとうございます。
 本研究は、中心市街地に残された水辺空間を、市民にとって身近な「親水空間」として取り戻し、良好な景観形成を進めていくことを目的としました。一市民として生活する中で、川沿いの散策路がきれいに整っているにもかかわらず、十分に活用されていない現状を「もったいない」と思ったことが、この研究の発端です。「新たな価値の発掘と創造」という共通のテーマに沿って取り組んだ研究であり、「公民の連携に資する都市緑化の協調的方策に関する調査研究」と合わせてご覧いただけますと、水と緑にあふれた都市づくりの一助となるのではないかと思います。
 研究にあたっては、私が自在に扱える調査手法を総動員しています。文献調査はもちろんのこと、地理情報システム(GIS)による未活用の水辺空間の探索や、実地踏査(フィールドワーク)を宇都宮市内と事例2都市で実施しました。また、親水空間が将来にわたって継承されるためには、活動の担い手候補である大学生の意識が重要であると考え、2種類の意識調査を行いました。調査研究のみならず、大学との連携をも担当する市政研究センターに所属していたことが、研究の遂行上、大いに役立ちました。
 政策としては、先進事例を土台として、「市民や民間事業者が無理なく継続できること」を念頭に置き、主要河川については「既存の活動の後押しになる水辺空間の工夫」を、未活用の小水路については「気軽な散策コースの設定による親水意識づくり」を提案しました。本研究の成果が、多くの都市自治体の皆様の参考になりますことを願います。

<研究報告書>宇都宮市中心市街地における良好な親水空間の形成に関する調査研究

※ 以下のURLで研究報告書を公開しています(宇都宮市公式HPへのリンク)https://www.city.utsunomiya.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/009/231/r6_5.pdf


奨励賞(政策基礎部門):岸 裕希奈(市政研究センター(宇都宮市))
             小林 俊輔(市政研究センター(宇都宮市))
             稲村 武   (市政研究センター(宇都宮市))
             鎌田 健司(宇都宮市EBPMアドバイザリー・ボード/
                   明治大学政治経済学部 准教授)                      

 この度は、第16回都市調査研究グランプリにおきまして、奨励賞をいただき、誠にありがとうございます。本調査研究を進めるに当たり、ご指導・ご支援を賜りましたすべての皆様に心より感謝申し上げます。
 市政研究センターは、宇都宮市が抱える行政課題について調査研究し、新しい時代に対応した政策の提案を行うため、平成164月に設置され,令和5年度の機能強化を経て,「調査研究の実施」、「政策形成の支援」、「大学連携の促進」、「データ利活用の促進」の4つの役割を持つ自治体シンクタンクです。
 今回は、本市においても喫緊の課題である「少子化」をテーマとして3年間調査研究を実施しており、1年目の少子化対策検討に係る類似都市比較、2年目の少子化要因の因果関係把握の調査研究を経て、本研究は3年目の集大成となりました。少子化が全国的な社会的課題として認識されており、様々な社会的背景や要素が複雑に絡み合う大変難しい課題である中で、自治体としてできること、すべきことはどのようなことかに着目し、研究を進めて参りました。
 少子化対策施策については、本市も含む各自治体において、様々な施策事業が実施されている中で、本研究では、分析で得られた宇都宮市の特性や課題をもとに、ライフコースの違いに合わせて提供すべき施策メニューを提案しました。
 誰もが安心して子どもを産み育てられる社会の実現に向けては、行政、企業、地域が一体となり、社会全体で取り組んでいくことが重要だと思います。本調査研究が、各自治体の皆様に少しでもお役に立てれば幸いです。

<研究報告書>宇都宮市における出生率抑制の要因分析に関する調査研究~不妊治療費助成施策の効果と出生率シミュレーション~

※ 以下のURLで研究報告書を公開しています(宇都宮市公式HPへのリンク)https://www.city.utsunomiya.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/009/231/r6_3.pdf

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