2013年度以前の調査・研究

都市自治体行政の専門性に関する実証検討(徴税)

都市自治体行政の専門性に関する実証検討(徴税)

1. 調査研究の趣旨等

社会環境の複雑・高度化及び地方分権の進展等により、都市自治体行政の専門性が強く求められるようになってきたことに鑑み、当センターは専門性が必要とされる背景や求められる専門性の内容について調査を進めてきたところである。

専門性の内容を追究する中で、具体的な行政分野における専門性の実態を掘り下げて考察することの必要性を認識し、2010年4月に「専門性実証検討会」(座長 藤田由紀子 専修大学教授)を新たに設置して、児童相談行政及び徴税行政という二分野における専門性に関する課題を抽出し、都市自治体への現地調査により検証を進めることとした。

昨年度は児童相談行政を中心に調査を行い、日本都市センターブックレット第25号『児童相談行政における業務と専門性――みんなで支える子どもと命』(2011年3月)として取りまとめたところであり、今年度は徴税行政について調査を実施した。

 

2. 調査研究の現況

厳しい地方財政や納税者である住民の公平性に鑑みると、都市自治体が財産調査や差押え等の滞納整理手続を的確に実施するため、徴収業務への習熟、関係法令の知識、一般行政の実務経験等の専門性が徴税行政においては特に重要であると考えた。

本調査研究では、徴税行政における人材育成の視点からアプローチすることを考え、川崎市、三重地方税管理回収機構、津市、神戸市、大津市(調査日時順)の協力を得てヒアリングを実施した。

 

3. ブックレットの概要

日本都市センターブックレット第29号『徴税行政における人材育成と専門性』では、徴税行政を対象として、職員の人材育成のあり方を紹介する。行政組織の規模によって人材育成の方法には相当に違いが見られるが、そうした点も視野に入れながら、都市自治体の幹部層の参考になる報告書として、2012年3月に刊行する予定である。

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