調査・研究

デジタル社会における都市経営と都市政策に関する研究会

1.調査研究の趣旨

 社会全体のデジタル化が進行するなかで、都市自治体をはじめとした公共部門におけるデジタル化・DXを推進する機運がますます高まっている。公共部門のデジタル化・DXは、都市自治体に対して単なる技術的な変化をもたらすだけではなく、地方自治や地方分権のあり方の整理・再定義を迫るものであり、この点は現在の第33次地方制度調査会においても議論が進められているところである。
 こうした都市自治体のデジタル化・DXは、一方では、①最新技術を活用した行政サービスの革新やEBPMの推進、②業務の効率化を通じた自治体職員の余力確保、③自治体間の連携強化、④オンライン参加やシビックテックなどを通じた新たな形の住民参加や協働など、地方自治・地方分権の拡充につながる可能性を秘めている。しかし他方では、デジタル化・DXは、基幹系システムやデータの標準化・共通化などを契機として、都市自治体の自由度の減少につながる懸念もあり、「デジタル化・DX」と「自治・分権」は一定の緊張関係にも立っている。したがって、これまでの分権改革の理念を踏まえつつ、「デジタル化・DX」の負の影響を最小限にとどめ、他方でそのポテンシャルを最大限に引き出していくための条件を見定めることが今後の重要な課題となる。
 そこで、本調査研究では、(デジタル関連施策にとどまらない一般的な国への意見提示・反映を含む)デジタル社会における地方自治を考える際の論点を整理したうえで、データの取扱い・ルールづくり、人材育成などの観点から、デジタル社会における地方自治・地方分権のあり方を検討するとともに、今後、都市自治体がいかにして主体性・自律性をもってデジタル化・DXに取り組んでいくべきかを展望する。

2.調査研究の概要

 学識経験者及び実務家からなる「デジタル社会における都市経営と都市政策に関する研究会」(座長:大杉覚 東京都立大学法学部教授。以下「研究会」という。)を設置し、調査研究を進めることとした。研究会では、以下の検討事項について調査を行うこととしている。
 また、より実践的な検討を行うため、市区長および学識者から構成される「検討会議」を設置し、都市自治体の現場が抱える課題や問題意識などに関する市区長の見解を伺う機会を設ける。

<主な検討事項(予定)>

① 都市自治体におけるデジタル化・DXの意義と現在地
② デジタル社会における「自治・分権」のあり方の変容と行方
③ デジタル社会における都市自治体の主体性・自律性確保

3.研究成果の公表

 本調査研究の成果をまとめ、2024年3月に報告書を刊行する予定である。

4.テーマに関する先行研究

<関連する過去の調査研究>

都市自治体における人工知能の利活用に関する研究会(2018年度)
「情報領域に係る人材の確保と連携」に関するワーキング・グループ(2019年度)
都市自治体と都道府県の関係性に関する研究会(2020~2021年度)

5.研究会委員名簿

座長 大杉 覚  東京都立大学法学部 教授
委員 稲継 裕昭  早稲田大学政治経済学術院 教授
金井 利之 東京大学大学院法学政治学研究科 教授
沼尾 波子 東洋大学国際学部国際地域学科 教授
原田 大樹 京都大学大学院法学研究科 教授
原 秀樹 姫路市政策局デジタル情報室 主幹
〃  東 健二郎 一般社団法人コード・フォー・ジャパン GovTechチームリーダー
特定非営利活動法人Code for OSAKA 副代表理事
滋賀県日野町 政策参与

研究会開催状況

開催日 議事次第・配布資料 議事概要
ページTOP